論文種別 原著論文
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 腱板修復術時における上腕二頭筋長頭腱の処置方法別の短期臨床成績と肘屈曲筋力の比較
掲載誌名 正式名:JOSKAS
ISSNコード:18848842
掲載区分国内
出版社 (一社)日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
巻・号・頁 42(3),450-454頁
著者・共著者 梶田 幸宏, 岩堀 裕介, 村松 由崇, 高橋 亮介, 出家 正隆
発行年月 2017/06
概要 今回,腱板修復時の上腕二頭筋長頭腱(以下LHB)の処置方法別(温存・切離・固定)に術後短期の臨床成績と肘屈曲筋の比較を行った.対象は鏡視下または直視下に腱板修復術を施行し術前と術後に肘屈曲筋力が測定可能であった患者とした.検討項目は,肩関節疼痛VAS値(安静時痛・夜間痛・運動時痛),上腕最大周径,回内・回外位肘屈曲筋力,JOAスコアとし,LHBの処置別(温存群・切離群・固定群)に術前と術後6ヵ月で比較検討した.対象となった患者は,温存群は13例で平均年齢63.2歳,切離群は15例で平均年齢69.8歳,固定群は7例で平均年齢56.8歳であった.結果として,VAS値(安静時痛)は切離群のみ有意に改善した.VAS値(夜間痛)は,固定群と切離群で有意に改善した.VAS値(運動時痛)は,3群とも有意に改善した.上腕最大周径,回内・回外位肘屈曲筋力は,3群とも有意な改善は認めなかった.JOAスコアは,切離群と固定群で有意な改善がみられた.腱板修復術時におけるLHBの処置方法と肘関節の筋力測定に関して過去の報告と同様に肘屈曲筋力は,LHBを温存,切離,固定した各群とも術前と術後6ヵ月を比較し有意な差はなかった.腱板修復時のLHBの処置は切離か固定を行うことで,良好な短期成績を得られることが示唆された.(著者抄録)
文献番号 2017390211